債務整理とは?借金を減らす事が出来るがデメリットも大きい最後の手段

借用書

カードローンを利用する時に避けて通れないのが利息の支払いです。

カードローンは毎月決まった日に決まった額を返済していれば何の問題もなく利用し続ける事ができますが、返済ができなくなるとそうはいきません。

数日の返済の遅れならば繰り返さなければ特にお咎めはありませんが、数ヶ月などの延滞を行ってしまうと、最悪の場合は裁判所からの差押命令がだされ家財などを差し押さえられてしまう可能性もあります。

本当に収入面でも返済が難しくなった際に早めに行うべきなのが債務整理です。

債務整理を行うことで法律に基いて返済額を減らすことなどができるので、早めに行動を起こすようにしましょう。

さらに債務整理といっても財政状況などに応じて幾つかの方法があるので今回はその債務整理についての紹介をしていきます。

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債務整理とは

債務整理とは借金の返済が難しくなった場合に、借金の減額や場合によっては借金を無くす事ができる手続きの事です。

カードローンなどの借入金がある人全ての人が行うことができますが、債務整理をするには条件があり小さくないデメリットも存在するので、無理しすぎる必要はありませんが債務整理して減額してもらえばいいという安易な考えは持たないようにしましょう。

債務整理は返済が厳しくなった人達の借金の減額の手続きの総称で詳しく見ると

  • 任意整理
  • 個人再生(民事再生)
  • 自己破産

の3種類があり、下に行くに連れて深刻度が高くなり、裁判所での決定が必要になったりと手続きなども多くなっていきます。

それぞれの債務整理にどのような特徴があるのか紹介していきます。

任意整理

任意整理は債務整理の中で最も財務状況が安定しいる場合に行われる手続きで、裁判所などの公的機関を通さずにも行うことが出来ます。

特徴としては、任意整理は法律を使った手続きではなく、金融会社と和解を行う事になります。

和解が成立すると今後発生するはずだった利息分や延滞などを行った際に発生する「遅延損害金」は支払わず、現在残っている借金の元本だけを3年~5年の期間をかけて分割で支払っていくことになります。

2010年以前にカードローンを利用していた場合にグレーゾーン金利の問題から過払い金が発生していた可能性があります。

過払い金が存在した場合はその過払い金を元本の返済に充て、残った金額を任意整理として返済していくことになり、もし過払い金で元本全てを支払うことが出来た場合は任意整理をする必要はなくなります。

もし元本を支払っても過払い金が残っていた場合は利用者に返金されます。

任意整理をすることで利息の支払いの必要がなくなるので返済額が減り、返済期限が決められた事で返済計画も立てやすくなります。

また住宅ローンがあった場合でも住宅ローンは任意整理の対象外なので、住宅ローンを支払いながら返済ができる場合はそのまま任意整理を行うことができます。

任意整理が出来る条件

任意整理ができる条件は収入によって支払いが難しくなる金額も違ってくるので、幾らからという明確な数字はありません。

なので毎月の返済額が小さくても収入が低い人であれば任意整理を行うことができるので、金額が少ないからと諦めず返済が苦しい場合は検討してみましょう。

その他には任意整理で支払っていく3年~5年の間安定して収入を得ることができる事などの条件もあります。

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個人再生(民事再生)

個人再生とは財産などを処分せずに借金を1/5程度に大幅に減額してもらい、無金利で原則3年間で残った借金を返済していく手続きです。

個人再生の特徴としては自己破産では出来ない自分の家や車などの財産を守りながら借金の大幅な減額と返済を行っていける点です。

ですが任意整理よりも条件は厳しい上にデメリットも多くくなっているので、任意整理を行う人よりもさらに深刻な状態になった方が行う手続きと言えます。

任意整理では法律は関わらなかったので、金融会社間との和解で利息を支払わなくても良いような取り決めを行いましたが、個人再生では法律が関わってるので裁判所の決定を貰う必要が出てきます。

さらに任意整理では借金の利息を減らし元本は借りた分だけ返済していきますが、個人再生では元本自体の返済も一定額免除されることになります。

また個人再生は「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類の手続きがあり、それぞれに支払額の多さなどで違いがあるどちらかの手続きで個人再生を行うことになります。

小規模個人再生

小規模個人再生は給与所得者等再生よりも支払う金額も低く、条件も「借金の総額が5000万以下」で「支払不能見込みの状態」と「継続した収入がある」を満たす事が出来ればいいので、個人再生を行う際に多く選ばれているのがこの小規模個人再生の手続きです。

支払不能とは国が法律で認めた多重債務に陥った状態の事で、支払不能見込みの状態というのはその状態になる可能性がある場合という意味です。

小規模個人再生の減額率と返済総額は借金の総額によって違ってくるので以下のような減額をされることになります。

借金総額減額率
100万円以下全て支払う
100万円~500万円以下100万円支払う
500万円~1500万円以下借金の1/5
1500万円~3000万円以下300万円以下
3000万円~5000万円借金の1/10

以上が個人再生を行った場合に支払う必要のある返済総額で最低弁済額といいます。

見て分かるように100万円以下の場合は全額支払う必要があり、借金の総額が多くなるに連れて減額率も高くなっていきます。

個人再生が出来る借金の上限は5000万円までなので、個人再生の返済額は最高でも500万円までという事になります。

しかし無条件に減額が行えるわけではなく、小規模個人再生ではお金を借りている全ての金融会社(債権者)に意見を求め、過半数以上の反対があると小規模個人再生は行うことはできません。

ですが現在では銀行も消費者金融も基本的に反対することは無いようなのでほとんどの場合は問題なく行うことが出来るようです。

給与所得者等再生

給与所得者等再生は借金を減額して貰う点では一緒ですが、減額方法が小規模個人再生とは異なります。

小規模個人再生では借金の総額から最低弁済額を導き出す方法だけでしたが、給与所得者等再生では「最低弁済額」「清算価値」「可処分所得2年分」の3つの中から最も多い額を総返済額として3年で完済していく事になります。

最低弁済額
借金総額に応じて返済額が変化するのが最低弁済額です。最低弁済額については小規模個人再生の項の表を参照して下さい。
清算価値
保険を解約した際の返戻金や不動産などの財産を売却した際の価値の事
可処分所得
収入から精勤などを差し引いた手取りの収入から、生活に必要な一定額を引いた金額の事

以上の中から最も高額になるものと同額が総返済額となります。

通常では可処分所得になることが多く、その場合は大抵の場合最低弁済額より多くの額を支払うことになるので、小規模個人再生よりも返済額が大きくなりがちです。

ですが小規模個人再生と違い債権者からの賛成を必要としないので、万が一小規模個人再生で反対された場合は給与所得者等再生を行っていくことになります。

自己破産

恐らく最も聞いたことのある名称である自己破産は、最もデメリットの大きい債務整理の中でも最後の手段として行われる手続きです。

自己破産は収入や財産が足りず返済が到底無理で支払不能状態に陥っていると裁判所に認められ、過去7年間の内に自己破産をしていない場合に行うことができ、法律上すべての借金の支払いを免除されます。

自己破産を行った場合は個人再生のように財産の全てを守る事はできず、20万円以上の価値があるものや、99万円以上の現金は処分されてしまいます。

ですが自己破産後にも生活があるので、生活するのに必要とされる家財は差し押さえが禁止されているので対象となりません。

差し押さえが禁止されているのは以下のようなものです。

  • 生活必需品の家電や家具、衣類など
  • 家族の学習教材など
  • 仕事上必要な道具
  • 宗教上必要な仏具や仏像

このようなものが差し押さえが禁止されており、最低限の生活や、宗教に関わるものは覗かれているので、自己破産後すぐに生活が出来ない状況になるという事はありません。

自己破産できない場合もある

自己破産条件を満たして申請すると必ず自己破産できる訳ではなく、一定の条件では自己破産を認めないケースもあるようです。

  • 意図的に財産を隠したり、破壊、譲渡などをした場合
  • クレジットカードで換金行為を不利な条件で行った場合
  • 収入に合わない多額の浪費を行った場合
  • パチンコ、競馬、競艇などのギャンブルで大きく多額のお金を使用した場合
  • 株取引、FX、先物取引などで多大なお金を使用した場合
  • 7年以内に自己破産を行っている場合

まだ一例ですが、このようなある程度お金が減ると分かってやっている物に多大なお金を使って借金を作ってしまった場合は自己責任ということで自己破産を認めないようです。

ギャンブルをしたら即自己破産出来ないというわけではなく、ギャンブルでの借金が数百万、数千万まで積もり積もってしまうと認められないという事なので、度を越した借金でなければ自己破産は行うことができます。

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債務整理のデメリット

債務整理の3種類すべて借金を減額してもらう手続きなので、もちろんメリットだけでなくデメリットも存在するのでまとめて紹介していきます。

信用情報に債務整理を行った事が記載される

これは債務整理全てにおけるデメリットですが、債務整理を行うことで信用情報に記載され、5年~最長10年の間クレジットカードやカードローンなどを利用することができなくなります。

期間は消費者金融と銀行では参照する信用情報機関がちがうので期間に差があり、消費者金融は債務整理全てが一律で5年間記録される事になり、銀行では「任意整理5年」「個人再生、自己破産10年」となっています。

この期間がカウントされ始めるのは以下のタイミングからです。

  • 任意整理:和解成立から 
  • 個人再生:決定日から
  • 自己破産:免責決定から

となっていますが、インターネット上では完済からという意見も多く、情報が錯綜しているので、自分がブラックの状態から抜け出せているかを確認したい場合は情報機関から自分の信用情報を取り寄せると確認することが出来ます。

官報に記載されてしまう

これは個人再生と自己破産だけですが、裁判所を利用する必要があるので、官報という裁判所の機関紙に、名前や住所などが記載されてしまいます。

これは一般の人が多く読むものではありませんが、読もうと思えば読めてしまうので、知り合いに知られてしまう可能性もりますし、この情報を使ってヤミ金など勧誘やが詐欺の対象としてくる可能性もあります。

掲載を止めることは出来ないので、詐欺の手口などを把握しておきヤミ金などにだまされないように気を付けましょう。

自己破産の申請中の生活には制限がある

自己破産を裁判所に申請してから免責が決定するまでには3ヶ月~6ヶ月程の時間がかかる場合があります。

その間申請者は、ある程度の資格制限や移動の自由を制限されることになります。

資格の制限は弁護士や税理士から警備員まで幅広く資格が必要な職業を行う事ができなくなり、既にその職についている場合は一旦退職扱いになることがほとんどのようです。

また移動の自由の制限は、ずっと家にいないといけないという訳ではなく、引っ越しや泊まりの旅行などを行う場合は裁判所に許可を貰う必要があります。

ですが資格制限も移動の自由の制限もずっと続くわけではなく、ほとんどの場合免責が決定したと同時に資格を使うことが出来るようになります。

信用情報機関から情報が消えてもカードローンを利用できない可能性がある

信用情報機関の情報は5年から10年で消すことができますが、それはあくまでも信用情報機関上での話であって、利用していたカードローン会社には「社内ブラック」として登録され続ける事になります。

なので一度債務整理を行ってしまったカードローン会社では改めてカードローンを利用することは無理だと考えてもらったほうがいいです。

さらにアコムやプロミスなどの保証会社として銀行の審査を行っている会社であると、保証会社として入っている銀行のカードローンにも影響を与えることになります。

なのでどの金融会社を利用するでも同じですが、特に保証会社としても営業している金融会社を利用する際には細心の注意を払って返済するようにしましょう。

法律事務所などに相談をしてみよう

債務整理の事をよくわからない場合は自分が任意整理がいいのか個人再生がいいのかもよくわからないのがほとんどだと思います。

そのような時はプロである法律事務所に相談することで、抱いている疑問や適切な行動を教えてくれるでしょう。

債務整理は自分でも行うことが出来ますが、法律にまつわる事なので分からないことだらけになってしまうのは目に見えていますし、返済で手一杯な状況であれば調べることも難しいかもしれません。

そのような場合も、法律事務所に相談すれば全てをおまかせすることができますが、もちろん依頼するには費用が必要になり、金額も数十万円単位で安い金額ではありません。

ですが弁護士費用は分割払いで支払うことが多いので、弁護士や司法書士にお願いした時点で請求は一切止まるので、返済に充てていた金額を弁護士費用用に積み立てていく事で費用を用意することが出来るかもしれません。

また自治体で無料の法律相談を行っている場合もありますし、法テラスなどは相談料が無料であったり、弁護士費用などを立替払いにしてくれる制度などがあるのでとりあえずのお金がない状態でも債務整理をお願いすることは出来ます。

ここで注意しないといけないのが、間違っても弁護士費用を払うために他の所からお金を借りてくるという行為はしてはいけません。

既に依頼している弁護士に断られる可能性があります。

なのでお金がない場合でも焦らずに上記したような支援してくれる場所があるので探してみるようにしましょう。

まとめ

以上が債務整理の種類とその内容についてでした。

ローンなどを利用する際には必ず可能性のある債務整理ですが、誰も債務整理をする前提で借入れをしないと思うので、自分は大丈夫とあまりこのような事についての勉強はしない人がほとんどだと思います。

ですが1つ前違えばだれでも債務整理が必要な状況に陥ってしまう可能性があるので、債務整理の種類の特徴や、債務整理をすることでのメリットやデメリットについて少しでも知識を持っておくようにしましょう。

特に自己破産を行う場合はデメリットも多く、生活もある程度の制限を受けることになるので、予め知っていた場合と知らなかった場合では心構えも違ってくると思います。